英和辞典の種類について

前回のブログでは中学三年生に電子辞書を買い与える場合、中学生用を買えばよいのか、高校生用を買えばよいのかというところで終わりました。

今回はその続きになりますが、そのお話をするために、英和辞典の種類についてお話ししたいと思います。

 

英和辞典は、大きく分けると、学生の使う学習辞典と一般・社会人用の辞書に大別できます。この違いは、またの機会に譲るとして、学習用の英和辞典は、レベルで考えると、大きく次の四つに分けることができます。

 

  • 入門 小学生や中学一年生など、英語の学習を始めたばかりの生徒が使う辞書
  • 初級 入門用の辞書では飽き足らなくなり、次のステップアップになる辞書。学年でいえば、中学三年生から、高校一年に当たる。
  • 中級 高校のふだんの学習に使う辞書。中堅までの大学入試なら、十分対応している。
  • 上級 高校のふだんの学習に使う辞書。難関大学の入試にも対応している。

 

なお、区分の名称は、便宜上つけたので、辞書の出版社によって、区分けや名称は異なります。また、ラインナップもすべて揃えているわけでもありません。たとえば、ジーニアス英和辞典のシリーズには、入門はありません。それとは逆に、中学校の検定教科書を発売している三省堂や東京書籍は、ここが充実しているような印象があります。

 

 

さて、一般に、この区分の中でイメージしやすいのは、入門者用と上級者用でしょう。上記の教科書会社が出版している辞書など、子供たちが手に取りやすいように人気のあるキャラクターとタイアップしているものもあります。

また、上級者用は、ジーニアス英和辞典やウィズダム英和辞典がこれに当たります。

 

大書店ならともかく、普通の規模の書店に積んであるのは、この2種類ということも多いのではないでしょうか。

 

 

では、初級や中級とは何か、上級とはどう違うのでしょうか。

昨年の暮れ、ジーニアス英和辞典の姉妹版に当たる『ベーシックジーニアス英和辞典』が、15年ぶりに改訂され、第二版として出版されました。版元の大修館書店ではこの辞書を初級用としていますが、ちょうどここでの区分の初級に当たるものにもなります。

私もさっそく手に入れて、時々眺めていますが、次回はこの辞書の紹介がてら、初級辞書のことをもう少し考えてみたいと思います。