【英語】coffee = a coffee では、chicken = a chichen?

コーヒーは、英語で言うと、coffeeですね。

coffeeは不可算名詞で、数える時は、a cdup of coffeeのように数えることもご存じのことと思います。

さらに、注文の時など日常会話では、Two coffees, please.(コーヒーをふたつお願いします)のように、可算名詞のように使うこともよく知られていることと思います。

ちなみに、手元の辞書をいくつか引いてみましたが、本来の不可算名詞としての意味だけでなく、「一杯のコーヒー(a cup of coffee)」を載せているのがほとんどでした。


そこで、
次はこれ。

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チキンですね。

チキンはchickenです。
これも、不可算名詞なので、ケンタッキーのお店みたいに、two pieces of chickenみたいに数えますが、

では、coffeeと同じく、Two chicken, please.と言えるのでしょうか。


答えは、×です!!

コーヒーの場合は、可算名詞になっても意味は変わらないですが、chickenはそうではありません。

 

なぜでしょうか?

 

実は英語でa chickenと言うと、

 

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ニワトリのことになります。

 

ですから、
I ate chichen yesterday.
と言えば、「私は、昨日、チキンを食べました」という意味ですが、

I ate a chichen yesterday.
と言えば、「私は、昨日、ニワトリを食べました」という意味になってしまうのです。

[a]があるのと、ないのとで大違いです!!


ちなみに辞書を引いてみると、

ジーニアス英和辞典第5版 [U]の項に「チキン、かしわ(ニワトリの原形をとどめている場合は{C})」とあり、例文として、「I bought a chicken at the market.(私は市場で鶏肉を1羽まるごと買った)」というのが載っています。

ウィズダム英和辞典第3版 [U]の項に「鶏肉、チキン(ニワトリと見て分かる形なら[C])
スーパー・アンカー英和辞典第5版 [U]の項に「鶏肉、チキン(aを付けると「まるごと1羽」の意)」

のように記載されています。

いずれにしても、a cup of coffee = a coffeeのようには、いかないようです。

 

この鶏一話のお話しは、岩波新書から出ているマーク・ピーターセン著の「日本人の英語」に、詳しい説明が載っているので、興味のある方は読んでみるのもいかがでしょうか。

 

 

 

 

【英語】赤ちゃんは「それ」?

たとえば、
Look at the girl. ( ) looks cute.

( )に入るのは、もちろん( She )ですね。


それでは、
Look at the baby. ( ) looks cute.
ではどうでしょうか。

 

正解は、( It )です!

 

え? 赤ちゃんはものか動物ですか? と思いますよね。


そこで、辞書を引いてみたところ、、、

ジーニアス英和辞典第5版(大修館書店)
自分の家族や友だちの赤ん坊を言う時や赤ん坊の両親と話をしている時はhe,sheで受けるが、それら以外の赤ん坊のことを言う場合はしばしばitで受ける

ウィズダム英和辞典第3版(三省堂)
itでも受けるが性別が明らかな場合はhe,sheで受けるのが普通

アンカーコズミカ英和辞典 スーパー・アンカー英和辞典第5版(学研)
性別を問題としない場合はitで受ける

アドバンストフェイバリット英和辞典(東京書籍)
itで受けることもあるが、性別が分かる場合はhe,sheで受ける

コアレックス英和辞典第2版(旺文社)
代名詞は通例itを用いるが、家族内などで性別がわかっているときはhe,sheを用いる

新英和中辞典第7版(研究社)
babyは性別を特に問題にしていない時は通例itで受ける;しかし性別がはっきりしている時にはhe,sheで受ける

 

おいおい、辞書によってかなりニューアンスがちがうぞ!!!

 

ただ、コアレックスの記述からは、身内や友だちの赤ちゃんでない限り、見た目で男の子の赤ちゃんか女の子の赤ちゃんかは見た目で判断できないので、itで受けることになるのではないかと思います。

【英語】I have to change the baby. 私は、その赤ちゃんを取り換えなければならない???

先日、辞書を読んでいたら、面白い例文を見つけました。

これです。

I have to change the baby.

これ、どういう意味になると思いますか。


changeは、動詞でも名詞でも使いますが、使われている場所からいって動詞です。
動詞であれば、「~を変わる」「変える」などの意味が思い浮かびますが、"the baby"という目的語があるので、ここでは他動詞です。

それでは、
『私は、その赤ちゃんを取り換えなければならない。』
という意味になるのでしょうか。

尋常な意味ではありませんね。もちろん教科書と違って辞書ですから、必要とあれば、そのような例文でも載せることもあるでしょう。

 

ところが、この文章は、全くそのような意味ではありません。というより、赤ちゃんのいるご家庭では普通に行われていることを表しています。

 

正解は、『私は、赤ちゃんのおむつを替えなければならない』という意味になります。


changeには、「赤ん坊のおむつを替える」という意味があるのです。

 

それで、手元にある英和辞典をいろいろ調べてみました。

すると、いくつかのことが分かりました。

 

まず、中学生用や高校初級用(だいたい収録語数が50,000語ぐらい)にはほぼ載っていませんでした。

高校中級以上の辞書にはほぼ載っています(例外あり、後述)。

そして、たいてい例文も載っています。さすがに、例文がないと、自信を持って訳すことは難しそうですからね、

 

手元の辞書で載っていなかった唯一の辞書は、ジーニアス英和辞典第5版です。

change a baby's diaper.は載っているのですが。

 

ちなみに、ジーニアス英和大辞典には載っていました。そこで、所持している改訂版(第2版)と第3版を見てみたら、どちらもchange a babyの例文が載っていました。

第4版は持っていないので分かりませんが、載っているのでしょうか。
ということは、ジーニアスはもともと載っていたのを意図してはずしたということになります。なんででしょうね。
気になるところです。

英和辞典と文法書を買いました。

今日は、以前から気になっていた英和辞典と文法書を購入しました。

 

英和辞典は、山岸勝榮先生が編集主幹を務める『アンカーコズミカ英和辞典(学習研究社 2008年1月25日発行)』。

 

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アンカーコズミカ英和辞典

 

 

 

 

文法書は、『表現のための実践ロイヤル英文法(旺文社 2006年5月23日)』

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表現のための実践ロイヤル英文法

 

ロイヤル英文法は、1988年の初版

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ロイヤル英文法

2000年の改訂新版も持っています。

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ロイヤル英文法 改訂新版

買ったばかりなので、分厚い文法書を比較するのは難しいですが、今までの2冊は、本の分厚さや大きさから章立てなどもほぼ同様ですが、実践のほうは、著者が同じであるにもかかわらず、章立てから説明・例文にいたるまで、ほぼ一新されているように思いました。

今は、文法書はレファレンスとしてしか使っていないので、調べるたびに比べてみようと思います。

 

 

英和辞典のほうは、スーパーアンカー英和辞典の上位版にあたりますが、

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スーパー・アンカー英和辞典第5版

スーパー・アンカーのほうは2015年に第5版が出ているのに対して、アンカーコズミカのほうは、2008年に出てから次の版が出ていないので、これが現行の版ということになります。

 

スーパー・アンカー英和辞典は読んで楽しい辞書で、実用的には十分な語数をカバーしていて、版も新しいので、ふだんはこれで十分なのですが、アンカーコズミカの新版も期待したいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

英和辞典の種類について

前回のブログでは中学三年生に電子辞書を買い与える場合、中学生用を買えばよいのか、高校生用を買えばよいのかというところで終わりました。

今回はその続きになりますが、そのお話をするために、英和辞典の種類についてお話ししたいと思います。

 

英和辞典は、大きく分けると、学生の使う学習辞典と一般・社会人用の辞書に大別できます。この違いは、またの機会に譲るとして、学習用の英和辞典は、レベルで考えると、大きく次の四つに分けることができます。

 

  • 入門 小学生や中学一年生など、英語の学習を始めたばかりの生徒が使う辞書
  • 初級 入門用の辞書では飽き足らなくなり、次のステップアップになる辞書。学年でいえば、中学三年生から、高校一年に当たる。
  • 中級 高校のふだんの学習に使う辞書。中堅までの大学入試なら、十分対応している。
  • 上級 高校のふだんの学習に使う辞書。難関大学の入試にも対応している。

 

なお、区分の名称は、便宜上つけたので、辞書の出版社によって、区分けや名称は異なります。また、ラインナップもすべて揃えているわけでもありません。たとえば、ジーニアス英和辞典のシリーズには、入門はありません。それとは逆に、中学校の検定教科書を発売している三省堂や東京書籍は、ここが充実しているような印象があります。

 

 

さて、一般に、この区分の中でイメージしやすいのは、入門者用と上級者用でしょう。上記の教科書会社が出版している辞書など、子供たちが手に取りやすいように人気のあるキャラクターとタイアップしているものもあります。

また、上級者用は、ジーニアス英和辞典やウィズダム英和辞典がこれに当たります。

 

大書店ならともかく、普通の規模の書店に積んであるのは、この2種類ということも多いのではないでしょうか。

 

 

では、初級や中級とは何か、上級とはどう違うのでしょうか。

昨年の暮れ、ジーニアス英和辞典の姉妹版に当たる『ベーシックジーニアス英和辞典』が、15年ぶりに改訂され、第二版として出版されました。版元の大修館書店ではこの辞書を初級用としていますが、ちょうどここでの区分の初級に当たるものにもなります。

私もさっそく手に入れて、時々眺めていますが、次回はこの辞書の紹介がてら、初級辞書のことをもう少し考えてみたいと思います。